SBI・Vシリーズの全世界株式インデックスファンドが誕生したらしいけど、どうなの?
他の全世界株式のインデックスファンドに投資してきたけど変えるべき?
って、思っている方も多いんじゃないでしょうか?
今回はそんな疑問を解決する記事を用意しました。
この記事を読めば、SBI・V・全世界株式インデックス・ファンドの基礎知識が理解できます。
さらに、他の比較すべきファンドと どこが違うかを解説しています。
ためになる内容になっておりますので、ぜひ最後まで読んでいってください!
SBI・V・全世界株式インデックス・ファンドとは
SBI・V・全世界株式インデックス・ファンド(愛称:SBI・V・全世界株式)はSBIアセットマネジメントが2022年1月31日から提供を開始することが発表されています。
「SBI・Vシリーズ」はSBIアセットマネジメントがファミリーファンド方式でVanguard(バンガード)社のETFへ投資するファンドです。
- ファミリーファンド方式:
- ベビーファンドとマザーファンドという2つのファンドを利用して運用する形式。
- ベビーファンドは投資家が直接投資できるファンド。
- マザーファンドは、ベビーファンドに集まった資金を使って株式などに投資するファンド。
VT:バンガード・トータル・ワールド・ストックETF
先進国、新興国のほぼ全てを含んだ約9,000銘柄に投資するETF
株価は執筆時点で1株あたり約100ドル
コストが安いことで人気を集めていて、 SBI・V・全世界株式はSBI・Vシリーズの4つ目のファンドとなります。
後でも説明しますが、競合する楽天・全世界株式・インデックス・ファンド(通称 楽天VT)に対してSBI VTと呼ばれたりします。
<これまでのSBI・Vシリーズのファンド>
(1) SBI・V・S&P500(SBI VOO)(設定日2019年9月26日)
(2) SBI・V・全米株式(SBI VTI)(設定日2021年6月29日)
(3) SBI・V・米国高配当株式(SBI VYM)(設定日2021年6月29日)
(4) SBI・V・全世界株式(SBI VT)(設定日2022年1月31日)
SBI・V・全世界株式の信託報酬率は年率0.1438%(税込)程度となっています。
SBI・Vシリーズの信託報酬は買うバンガード社のETF毎に次の計算で求められます。
- SBI・Vシリーズのファンドの信託報酬=(ETFの経費率)+ (委託会社の手数料)+(販売会社の手数料)+(受託会社の手数料)
つまり、SBI VTの場合は
- 信託報酬=0.08% (VTの経費率) + 0.0638% (SBIアセットマネジメントの手数料) = 0.1438%
となるわけです。
0.0638%はSBI・Vシリーズで固定のようなので、投資するETFの経費率分だけ上乗せした信託報酬になる計算です。
SBI・V・全世界株式は全世界の株式に日本円で気軽に、しかも安い経費で投資できる投資信託、ということで注目されています。
SBI・V・全世界株式の概要は以下のとおりです。
SBI・全世界株式 インデックス・ファンド(愛称:雪だるま(全世界株式))との違いは?
SBI証券からは、すでに「SBI・全世界株式 インデックス・ファンド(愛称:雪だるま(全世界株式))(設定日2017年12月6日)」が運用されています。
連動を目指すベンチマークはFTSEグローバル・オールキャップ・インデックス(FTSE GACI)で、SBI・V・全世界株式と同じです。
ん?同じ? 何が違うの?
と思った方もいらっしゃるのでは?
そんな疑問に対して回答していきます。
SBI・V・全世界株式と雪だるま(全世界株式)の投資対象の違い
SBI・V・全世界株式は米国ETFのVTを買うファンドですが、雪だるま(全世界株式) は3つのETFを組み合わせて買い、 FTSE GACIへの連動を目指しています。
雪だるまの仕組みについて、目論見書の図を引用します。
目論見書にあるように、雪だるま(全世界株式)は(1)バンガード・トータル・ストック・マーケットETF、(2)SPDR ポートフォリオ・ディベロップド・ワールド(除く米国)ETF、(3)SPDR ポートフォリオ・エマージングマーケッツETFの3つのETFに投資してFTSEグローバル・オールキャップ・インデックスへの連動を目指すというのが、今回のVT1本を買うSBI・V・全世界株式との大きな違いです。
<投資先の違い>
- SBI・V・全世界株式
- バンガード・トータル・ワールド・ストックETF(VT)
- 雪だるま(全世界株式)
- バンガード・トータル・ストック・マーケットETF(VTI)
- SPDR ポートフォリオ・ディベロップド・ワールド(除く米国)ETF(SPDW)
- SPDR ポートフォリオ・エマージングマーケッツETF(SPEM)
以前の記事で紹介したように、FTSE GACIへの連動を目指すへの連動を目指すファンドとして、SBI・全世界株式 インデックス・ファンド(雪だるま(全世界株式))は楽天・全世界株式・インデックス・ファンド(通称:楽天VT)と比べてコストが安く、リターンも悪くないので良い対抗馬になりそうでした。
しかし、3つのETFを買う仕組みのため、連動を目指すインデックスとの乖離が出やすいのでは?と指摘されたこともあり(インデックスファンドはベンチマークとの乖離が小さいことが評価の重要な要素になります)、楽天VTの方が人気が出た経緯があります。
今回、SBI証券が楽天VTと同じ、VTを投資対象としたファンドで対抗してきたという感じです。
楽天・全世界株式・インデックスファンド(楽天VT)との違いは?
米国のVTを買って、FTSE GACIへの連動を目指すファンドとして楽天・全世界株式・インデックスファンド(楽天VT)が存在しています。
楽天VTに対して、SBI・V・全世界株式のことは「SBI VT」と呼ばれたりしているようです。
SBI・V・全世界株式との違いは?というと、ほぼ同じです。
違いはコストです。
SBI・V・全世界株式の実質コストは実際に運用が始まらないと判明しませんが、楽天VTより安くなる公算は高そうです。
まったく同じ内容の競合ファンドで真正面から対抗してくるところがすごいですね。
コストが安い方が、長期間になればなるほど差が出てきます。
その点でも楽天から顧客を取りに来ている感じがします。
楽天VTからSBI VTに切り替えるべきか?
楽天VTよりもSBI VTの方が信託報酬が低くでお得!と考えるかと思いますが、買い方なども含めて総合的に判断が必要となります。
例えば、楽天証券の場合は楽天カードでの買付で1%還元があり、SBI証券では三井住友カードでの買付で0.5%還元があります(過去記事でも触れています)ので、信託報酬の差だけみて投資先を切り替えるというのは得策ではないかもしれません。
(2022年2月追記)
2022年9月以降はほとんどの優良投資信託(信託報酬のうち販売会社が受け取る手数料が0.4%未満のファンド)のクレジットカード買付の場合はこれまでの1.0%還元から0.2%還元に変更されることが発表されました…。
また、NISA口座の場合は複数の証券口座で持つことはできないので、楽天証券でNISA(つみたてNISA)口座をもっていて、SBI VTをNISAで買いたい、となると変更手続きが必要になります(SBI VTはSBI証券でしか買えないため)。
NISA口座の変更は年1回のみで、その年に一度でもNISA枠を使っているとその年は変更できません。
また、今NISA(つみたてNISA)口座でもっている資産は売らないように注意が必要です。
一度売ってしまうと、以降の非課税の恩恵が受けられなくなるからです。
特定口座の投資信託の場合は、移管という方法がありますが手続きが必要なのと「投資信託移管入庫手数料」という費用がかかります。
現在、SBI証券では投資信託移管入庫手数料の無料化(SBI証券が負担)をやっていますので、手続きが面倒でない場合は検討しても良いかもしれません。
SBI・V・全世界株式へ投資すべきか
SBI・V・全世界株式は人気の出そうな投資信託ですが、まだ運用の実績が出てきていないので、隠れコストを含めた実際の運用コストがどれくらいになるかはわかりません。
現在、他の全世界株式の投資信託などに投資している場合、現時点では慌てて変更したりせずに少し様子をみて判断しても遅くないと思いました。
私は、変わらずeMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)1本につみたてNISAでの投資を続けていきます。
eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)への投資結果については以下の記事も参考にしてみてください。
ちなみにeMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)の方が、SBI VTよりも信託報酬が安いです。
過去記事でも解説しているように、eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)は全世界株式へ投資するファンドですが、連動を目指す指数がFTSE GACIではなく、MSCI ACWIというものになります。
- FTSE GACI
- 全世界の大型、中型、小型株を含む指数。9,000社以上が対象。
- 世界の時価総額の約98%をカバー
- MSCI ACWI
- 全世界の大型、中型株を含む(小型株は含まれない)指数。約3,000社が対象。
- 世界の時価総額の約85%をカバー
FTSE GACIとMSCI ACWIのパフォーマンス自体はほとんど同じです。
小型株まで含めて全世界に分散投資したいと思えばFTSE GACI、小型株のパフォーマンスを不安視するのであれば大型、中型株を中心にしたMSCIでしょうか?
過去の実績的には実際のパフォーマンスにはそこまで大きな差はなさそうなので、投資しようとしているファンドの信託報酬や、利用している証券口座に利点(カード購入でポイント還元が有利かetc)があるかなども加味して決めて問題ないように思います。
全世界株式へ投資するファンドについては以下の記事も参考にしてみてください。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
まとめますと
SBI・V・全世界株式 インデックス・ファンドは
- 米国のETF VTに投資する投資信託
- 楽天VTと仕組みは同じ
- 信託報酬が楽天VTより安い
- SBI証券でのみ購入可能
- SBI雪だるま(全世界株式)も同じFTSE GACIへの連動を目指すが、投資するETFが違う
ということで、楽天VTと同じ内容を低コストで出してきたSBI証券。
今後実質コストや実際の運用成績などが出てくるたびに両者は比較されると思います。
こうやってどんどん低コストな優良ファンドが生まれるような状態が続いてくれると、投資する側としてはありがたいことかと思います。
それでは今回は少し短いですが、この辺りで。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。