米国株ETFの基本!【VT / VTI / VOO / QQQ / DIA / VTWO】主要インデックスETF6選の解説

米国ETF インデックス
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定番のETFを教えて欲しい!

という初心者の方に「米国株ETF投資の基本」とも言うべき主要インデックスETFを6つ紹介します。

その6つとはVT、VTI、VOO、QQQ、DIA、VTWOというETFです。

それぞれについて、一言で言い換えられるくらいわかりやすく解説しています。

今回紹介するETFは投資信託その他の投資の理解にも役立つものとなります。

内容自体はシンプルなものになっていますので、サクッと理解しちゃってください。

はじめに、本記事の結論です。

本記事の結論!
  • 世界3大運用会社の運用資産残高だけで世界の株式時価総額の5分の1近くにのぼる
  • 世界3大運用会社が米国ETF市場シェアの約8割を占めている
  • ETFは世界3大運用会社のものがコストも低く優良
  • VT、VTI、VOO、QQQ、DIA、VTWOをまずは知っておきましょう

それでは今回もよろしくお願いいたします。

『ETFはこの7本を買いなさい』は、2017年6月に刊行。当時、ETFの要点をわかりやすく解説した本があまりなかったこともあり、刊行以来、地道に売れ現在7刷・2万4000部に。しかし、刊行から4年が経ち、ETFを取りまく環境にも変化があったことから、この機に内容を見直し最新版として出し直し。テキストと図版を併せて、およそ6割を刷新。
目次

世界3大運用会社

ETFはさまざまな運用会社がそれぞれ運用していますが、特に規模が大きく有名なのが、世界3大運用会社とも言われるのが以下の3社です。

  • Vanguard(バンガード)
  • BlackRock(ブラックロック)
  • State Street(ステート・ストリート)

上記3社の概要は以下の通りです。

バンガード社は1975年に設立された、ペンシルベニア州バレー・フォージに本社のある運用会社で、特に経費率の低いETFが多いのが特長です。

ブラックロックは1988年に設立された、ニューヨークに本社のある世界最大の資産運用会社です。

ブラックロックの代表的ブランドである「iシェアーズETF」シリーズはETFにおけるシェアで第1位です。

ステート・ストリートは1978年に設立された、ボストンに本社のある運用会社です。

ステート・ストリートは1993年に米国初のETFであるSPYを設定したことでも知られています。

世界3大運用会社の資産だけで全世界の株式時価総額の約5分の1に相当

3社の運用資産(2020年12月末時点)を見てみますと、バンガード約7.15兆(US)ドルブラックロック約8.68兆ドルステート・ストリート約3.47兆ドル、と3社の運用資産合計が約19.3兆ドルになります。

全世界の株式時価総額が約104.5兆ドル(2022年4月末時点) なので、上記3社が占める割合は世界の5分の1近くに相当します。

また、2022年5月時点での日本の東証プライム市場全体の時価総額が約5.35兆USドルくらい(1USドル=127円で計算)ですから、バンガード、ブラックロック、ステート・ストリートの3社がいかに大きな運用会社かがわかるでしょう。

世界3大運用会社で米国ETF市場シェアの約8割を占める

以下の円グラフは米国ETF市場における主要資産運用会社のシェア(2021年4月末時点)を示したものですが、バンガード、ブラックロック、ステート・ストリートの3社で全体の8割近くを占めています

特にバンガード社は3社の中でも経費率が低いETFを多く出しており、近年シェアを伸ばしています。

世界3大運用会社のETFは経費率が安い

バンガード、ブラックロック、ステート・ストリートの3社は資産が大きいこともあり、ETFの経費も低く設定できます。

ETFや投資信託にとって、手数料、経費率が低いことはとても重要です。

同じ内容のETFであれば経費率が安いETFを選んだ方が良く、バンガード、ブラックロック、ステートストリートの3社のETFは経費率を抑えることができることからも投資家からの人気を集めています。

この3社のETFはティッカーシンボル(アルファベットで表される略称)を見ると、どの会社のETFか判別できるものがあります。

例えば、バンガード社はバンガードETFシリーズ(V○○)、 ステート・ストリート社はSPDR(スパイダー)シリーズ(ティッカーシンボル SP○○)が有名です。

ブラックロック社はiシェアーズシリーズ(ティッカーシンボル I○○)がありますが、「I○○」でないものも多いです。

バンガード社:「バンガードETF」(V○○

ブラックロック社:「iシェアーズETF」シリーズ

ステート・ストリート社SPDR(スパイダー)シリーズ (SP○○

主要インデックスETF6銘柄

では、ここからは具体的な超定番のインデックスETFを紹介します。

以下の6銘柄です。

  • VT
  • VTI
  • VOO
  • QQQ
  • DIA
  • VTWO

米国の有名な株価指数といえば、ダウ平均株価ナスダック総合指数S&P500がありますが、今回はダウ平均、S&P500に連動するETFも取りあげています。

ナスダックについては、後述しますが、ナスダック総合ではなく最近人気が高まったナスダック100に連動するETFを紹介します。

ベンチマークや経費率などを一覧でお示しします。

以下に、それぞれのETFについて一言ずつ補足します。

VT

バンガード社が運用する、全世界に投資するETFです。

ベンチマークはFTSEオール・ワールド・インデックスというものですが、初めは無理に覚えなくても大丈夫です。

全世界に分散投資できる定番のETF、と理解してください。

VTI

バンガードが運用する全米に投資するETF。

ベンチマークはCRSP USトータル・マーケット・インデックス。

アメリカの大型株から小型株までをひとまとめで投資できるETFになります。

余談ですが、厚切りジェイソンさんはVTIへの投資でFIRE(経済的自立・早期リタイア)を実現しました。

厚切りジェイソンさんの本の商品リンクも付けておきますね。

私も実際に買って読みましたが、厚切りジェイソンさんのお金に対する考え方から、おすすめの証券会社、NISAやiDeCoの話、実際にVTIを購入する手順なども丁寧に載っていて初心者には特に役立つ内容になっています!

すでに、かなり売れているみたいです。

\ 6刷 累計15万部突破!! /芸人でもある厚切りジェイソンによる、初のお金に関する書籍。これだけやれば貯まるのに…Why Japanese people!? どうしてお金が貯まらないの!?どうやったらお金を増やすことができるのかに悩む人々へ送る、簡単にできる、節約、資産を増やす方法、投資まで…お金を増やすため、強いては人生を豊かにするためのヒントが満載。

VOO

S&P500に連動するバンガード社が運用するETFです。

アメリカの大型優良企業約500社にバランスよくひとまとめで投資できるETFという理解で可です。

VTIとの違いは、時価総額の低い中・小型株が含まれていないことですが、実際のリターンとしてはVTIとかなり似ています

VOOとVTIのパフォーマンスを長期で比較したのが下のグラフになりますが、ほぼ重なっています。

TradingViewより

S&P500に連動するETFは他にもブラックロックのIVV、ステート・ストリートのSPYなどがありますが、経費率が一番安いのがVOOなので今回はVOOを紹介しました。

歴史的には最初にS&P500のETFとして登場したのはSPYですし、また1株(単元)の価格が安く、購入しやすいSPLGというETFもあるので VOOを4万円単位で買うのが大変、という場合はSPLGも選択肢となります。

S&P500に投資できる主なETF
  • VOO
  • IVV
  • SPY
  • SPLG

余談ですが、VOOの由来については、「V」がローマ数字の「5」に見えることから「VOO」でS&P500の「500」を表しているという説がありますが、だとしたらネーミングが洒落てますし、それっぽいですよね。

QQQ

投資対象は米国のハイテク株NASDAQ(ナスダック)100に連動します。

インベスコという資産運用会社が運用しています。

「ナスダック100」は「ナスダック総合」とは異なり、NASDAQ証券取引所の上場銘柄のうち、金融機関を除いた時価総額上位100銘柄で構成される指数です。

ナスダック100には、アップル、マイクロソフト、アマゾンなどの大型ハイテク株が多く含まれています。

2022年はこれまでのところ金利上昇などの影響もあり、ハイテク成長株には厳しい相場になっています。

TradingViewより

DIA

投資対象は米国の大型工業株30社で、ダウ平均(ダウ・ジョーンズ工業株価平均)に連動します。

運用はステート・ストリート社です。

ダウ平均は、たった30社の単純平均による指数ですが、この30社に選ばれるのは簡単ではありません。

持続的な成長や時価総額などから、その時期に最適と判断された優良企業のみです(一方で明確な数値の基準があるわけではありません)。

DIAは1998年1月20日の設定ですが、ダウ平均株価は長い歴史の中で、何十年も前からずっと右肩上がりで成長してきました。

Trading Viewより
Google Financeより

銘柄の入れ換えは最近は1〜2年に1社ほどの頻度で行われています。

VTWO

投資対象は米国の小型株で、ベンチマークはラッセル2000です。

バンガード社の運用です。

ラッセル2000は米国株のうち時価総額の上位1001位から3000位の2000銘柄を時価総額加重平均で求めた株価指数です。

小型株は大型株と比べると値動きが大きくなりがちです。

リスクは高くなる一方で、リターンも大型株より高くなる可能性もあります。

TradingViewより

主要インデックスETFを知ることから始まる

今回取り上げた6つのETFのどれかをそのまま買えば良いと言っているわけではありません

まず、こういう代表的なETFがありますよ、というのをおさえておきましょうという話です。

特にVOO(SPY)やVTIなどはパフォーマンスやリターンの比較に、よく用いられたりします。

実際にはVTI、VOOは、それをポートフォリオの主軸に据えている人も多い、人気もあるETFになっています。

もっと詳しく知りたい、と言う場合は、本記事をきっかけにご自分でも調べてみてください。

まとめ

今回は世界3大運用会社の説明に始まり、米国株の主要なインデックスETFについて概説しました。

  • 世界3大運用会社の運用資産残高だけで世界の株式時価総額の5分の1近くにのぼる
  • 世界3大運用会社が米国ETF市場シェアの約8割を占めている
  • ETFは世界3大運用会社のものがコストも低く優良
  • VT、VTI、VOO、QQQ、DIA、VTWOをまずは知っておきましょう

米国株ETF市場を一つの大きな森と考えると、今回はその森の中でも、みんなが知っている有名な大きな木を6本紹介したことになります。

それぞれの木の枝や葉まで説明していくとキリがないので、詳細は別項に譲ります。

はじめから1つ1つの細かいところまで見ていくというよりは、ざっくりと全体感をつかむことも大事かと思います。

今回の記事が、投資の参考になりましたら幸いです。

投資は自己責任になります。特定の商品を勧めるものではありません。参考程度に見ていただき、最終的な判断はご自分でしていただくようにお願いいたします。

『ETFはこの7本を買いなさい』は、2017年6月に刊行。当時、ETFの要点をわかりやすく解説した本があまりなかったこともあり、刊行以来、地道に売れ現在7刷・2万4000部に。しかし、刊行から4年が経ち、ETFを取りまく環境にも変化があったことから、この機に内容を見直し最新版として出し直し。テキストと図版を併せて、およそ6割を刷新。
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この記事を書いた人

ヒトヒトの夫。脱社畜を目指して投資や節約に取組んでいる。インデックス投資のほか、暗号通貨(仮想通貨)やその他の金融資産にも興味があり、余剰資金分でリスク大きめの投資も。カメラやガジェットにも興味あり。管理人ヒトヒトの依頼で時々記事を書きます。

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