カメラのセンサーサイズで何が変わるの? 最初はこれだけ理解すれば大丈夫!カンタン解説!!

センサーアイキャッチ
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カメラを買いたいんだけど

何を買えばいいの?

センサーの大きさがどうこうとかって聞くけど

センサーの大きさが違うとどうなるの?

そんな疑問に対して、判断ができるように、特に初心者はこれだけ覚えて!という解説記事を用意しました。

詳しい人から言わせれば色々とツッコミや補足入れたくなると思いますが、 今回は説明をできるだけ単純化しました。

時間がない方は大きな見出しのところだけでも読んでください。

センサーサイズを理解するだけで、どんなカメラを選べば良いかもグッと絞りやすくなりますよ!

目次

主なカメラのセンサーの大きさ比較

結論を言います。

センサーサイズが大きいほど画質が良いです。

以上。

では、あまりにもカンタンすぎるのでもう少し説明します。

下の図は、現在一般的に流通している主なデジタルカメラのセンサーサイズ比較図です。

センサーサイズ比較図
デジタルカメラの主なセンサーのサイズ比較

中判、フルサイズ、APS-C(エーピーエスシー)、マイクロフォーサーズ、1インチ、1/2.3型などがあります。

デジタルカメラが出る前は、フィルムのカメラですが、フィルムの時代によく使われていたのは、135フィルム(35mmフィルム)と呼ばれるものです。

135フィルムの図

135フィルムは「幅」が35mmで、写真ではこれを横に使い、写真で写る枠としては「横36mm×縦24mm」が1枚の大きさになります。

35mmフィルムの写真

デジタルカメラの「フルサイズ」はこの35mmフィルムの写真枠の大きさ(36mm×24mm)と同じサイズのセンサーになっています。

そこで、歴史的にフィルムカメラ時代に使われていたレンズの焦点距離を基準に考える人が多くなっています。

あとで写る範囲(画角)のところで少し例を示しますが、135フィルム(35mmフィルム)時代のレンズの焦点距離の画角がそのまま使えるのがフルサイズセンサーです。

センサーサイズが違うと何が変わるか

では、センサーの大きさによって何が変わるかを説明します。

言い出すとたくさんありますが、とりあえず、次の4つの点だけ理解してください。

  • 写る範囲(同じ焦点距離のレンズの場合)
  • ボケ
  • 必要なレンズの大きさ
  • 暗い場面での画質(ノイズ量)

ひとまとめにした表で概要をお示しします。

センサーサイズとその影響

順番にもう少しだけ補足します。

写る範囲(画角)

使ったレンズが、同じ焦点距離ならば、センサーの大きさによって写る範囲が違います

以下の2枚は全く同じ位置からどちらも50mmのレンズで撮影した画像です。

フルサイズで50mmのレンズを使用した場合
APS-Cで50mmのレンズを使用した場合

逆に同じ画角(大きさ)で写したければセンサーサイズによって、焦点距離が異なってきます。

焦点距離から35mmフィルムでの画角に換算することを「35mm換算」と言ったりします。

例えばAPS-C焦点距離35mmのレンズの場合、画角はフルサイズ(35mm)換算

35×1.5 (Canonの場合は1.6) =52.5 (56) (mm)

と、1.5倍した52.5 mm (canon機では56 mm) 相当の画角の絵が得られる、とわかります。

「焦点距離」はセンサーから焦点が合うまでの実測距離なので、レンズに初めから換算値を表記したりはされていません(換算値では焦点距離とは呼べなくなります)。

各センサーサイズ毎の換算式を載せておきます。

センサーサイズ35mm換算
(焦点距離を何倍するか)
中判 (44×33mmの場合)×0.8
フルサイズ×1
APS-C×1.5(Canon機では×1.6)
マイクロフォーサーズ×2
1インチ×2.72

換算でよく使うのはAPS-Cやマイクロファーサーズだと思うので

  • APS-C ➡︎ 焦点距離×1.5倍
  • マイクロファーサーズ ➡︎ 焦点距離×2倍

だけ覚えておけば、ほとんどの方にとっては十分です。

フルサイズでよく使われる焦点距離を基準に、各センサー毎に同じ画角が得られるおおよその焦点距離を表にしておきます。

焦点距離の一覧表
センサーサイズと対応する焦点距離

センサーが小さい方が短い焦点距離のレンズでも遠くのものを大きく写せるので、野鳥や飛行機、スポーツ撮影などではセンサーサイズが小さいカメラを選んだ方がいい場合があります。

ボケ

被写界深度(ひしゃかいしんど)という、ピントが合う範囲(前後の幅)が変わるので、(レンズの絞り直が同じ場合)センサーが大きい方がボケやすくなります

つまり、背景や前景をぼかした写真を撮りたい時にはセンサーの大きなカメラが有利です。

逆にボケが必要ではなく、風景などで隅までピントが合った写真を撮りたい場合はセンサーが小さくてもOKです。

ボケの大きさで考えるなら

  • ボケの大きな写真がとりたい
    • 大きなセンサーが有利
  • 風景を隅までピントを合わせて/遠くのものを大きく撮りたい
    • 小さなセンサーでも可

です。

必要なレンズの大きさ

センサーが大きいほど、径が大きい(そして重い)レンズが必要になります。

逆に、センサーが小さいほど、レンズを小さく、軽く設計できます。

例えば、以下は価格.comのサイトで比較を出したものですが、

左の「LUMIX G X VARIO 12-35mm/F2.8」がマイクロフォーサーズセンサー用のレンズで、右の「LUMIX S PRO 24-70 mm F2.8 」がフルサイズセンサー用のレンズです。

どちらも35mm換算で同じ画角をカバーする、同じくらいのグレードのレンズですが、大きさ、重さが全然違うのが分かると思います。

レンズサイズの違い

センサーが大きい ⇨ レンズも大きく、重くなる

暗い場面での画質(ノイズ量)

一言で表すと、センサーが大きい方が暗い場面での画質が良いです。

「暗い」場面とは夜とか室内です。

写真では「明るい」とか「暗い」とかいう表現をよく使います。

ISO感度が高くなるとノイズが多くなる

一般的なシャッタースピードで撮影しようとすると、暗い時にはカメラのISO感度が高くなります。

一般にISO感度が低い方が画質が良く、ISO感度が高いほどノイズが多くなります

そして、センサーが大きいほど同じ高ISO感度でも画質が良くなります

日中の天気が良い屋外では(ISO感度が100とか200とかカメラの最も画質を発揮できる感度になるため)センサーが大きくても小さくても、画質の差は縮まります。

画素数が少ない方が高感度の画質が良い

今回はセンサーサイズの話なので詳細は省きますが、他の条件が同じであれば、画素数が少ない方がノイズの少ない画像になります。

一般には画像数が多い方が高精細な絵が得られますので、本当の高レベルで大きな風景写真を扱うようなプロなどは高画素が必要だったりしますが、 例えば家族写真での使用で通常のL版写真印刷とか、せいぜいタブレットでの鑑賞までであれば2000万画素も必要ないのが本当だと思います。

画素数が多い方が良い、みたいに感じさせる宣伝もありますが、無駄に高画素だとISOが高くなった時のノイズが多くなる、データが重くなる、というデメリットがあるので、 自分の用途で本当にそんなに画素数が必要かは考えた方が良いです。

主なカメラメーカーとセンサーサイズ

主なカメラメーカーと、そのメーカーの商品で使われているセンサーサイズを表でお示しします。

メーカーとセンサーサイズの表
各メーカーとセンサーサイズ

現在、一般的なセンサーサイズのカメラを扱っているのは、Canon、Nikon、SONYあたりで、レンズも含めてAPS-Cに注力しているのがFIJIFILM、マイクロフォーサーズに特化しているのがOLYMPUSとPanasonicとなっています。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

簡単にまとめます。

  • センサーが大きい・・・画質が良くボケも大きいが、カメラもレンズも大きく重くなる
  • センサーが小さい・・・カメラもレンズもコンパクトだが、暗いところやボケが苦手

といった特徴があります。とりあえずこれだけ分かっていればOKです。

よって、どのセンサーサイズが適しているかは、何を撮るかという目的と、持ち運びやすさなどのバランスを考慮した選択が求められます。

例としては

  • 日中に風景しか撮らない
    • →フルサイズや中判でなくとも可
  • 日中に飛行機や野鳥を撮る
    • →APS-Cやマイクロフォーサーズ、もしくはそれより小さいセンサー
  • 室内で人物撮影
    • →フルサイズ、中判
  • 家族のイベントや日常を屋内外問わず色々撮りたいけど、重い機材は持ち歩きたくない
    • →APS-C、マイクロフォーサーズ

と、いったようにセンサーも状況に応じた使い分けが理想ですが、

用途ごとに、カメラをいくつも買うなんてできないよ

という方が多いと思います。

その場合、どれか1つ選べと言われれば、APS-Cが比較的オールマイティに対応できると私は思います

遠くを撮りたい場面は年に1回くらいで、あとはスマホで撮れる距離感が多い、という場合は軽量のフルサイズお勧めできるかと思います。

他にカメラの選択にはオートフォーカスの性能や連写性能なども判断材料になりますが、まずはセンサーサイズを考えてみましょう。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

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この記事を書いた人

ヒトヒトの夫。脱社畜を目指して投資や節約に取組んでいる。インデックス投資のほか、暗号通貨(仮想通貨)やその他の金融資産にも興味があり、余剰資金分でリスク大きめの投資も。カメラやガジェットにも興味あり。管理人ヒトヒトの依頼で時々記事を書きます。

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